緑のつり橋
緑のつり橋

緑のつり橋

滝野川紅葉中学校の崖下のさくら緑地は、石神井川旧水路を整備したものである。滝野川紅葉中学校は明治期の私設庭園「瀧ノ川園」の跡地に昭和35年に建てられた(2009年滝野川中学校と紅葉中学校が合併して滝野川紅葉中学校が誕生。この地は滝野川中学校敷地)。緑のつり橋は昭和29年石神井川遊歩道に架けられたものである。昭和33年の狩野川台風により、遊歩道は壊滅し、「松橋」「緑のつり橋」はともに流出したが、「緑のつり橋」のみが再び架けられた。蛇行する石神井川の流れを変える河川改修工事が始まると橋の下を流れていた川の部分は、昭和55年に「音無さくら緑地」となり、緑のつり橋も新しく架け替えられた。現在の橋は平成6年に架け替えられた4代目になる。

 

このあたりの岸に明治期には清水園、楓楽園、瀧ノ川園、紅葉園といったいくつかの私設庭園があったという。江戸中期から明治・大正・昭和期(戦前)を通して、このあたりが夏は青楓、秋は紅葉の名所として親しまれていたことが偲ばれる。「絵本江戸土産」にこのあたりに湯瀧があったと記されている。